ワールドカップ組み合わせ抽選方式をわかりやすく解説【2026大会対応】
基準日:2025-12-06。ワールドカップの組み合わせ抽選は、FIFAランキングや大陸ごとの枠など複数のルールが絡むため、「なんとなく見ているだけでは仕組みがよく分からない」という人も多いはずです。ここでは、48か国制となった2026年大会を例に、ポット分け・大陸制限・グループへの当てはめまで、抽選方式をできるだけシンプルに整理します。
基本の流れ:4つのポットから12グループへ
2026年大会の組み合わせ抽選は、ざっくり言うと「4つのポット → 12グループ」という流れで進みます。
| ステップ | 内容 | ポイント |
|---|---|---|
| ① 出場48チームを4つのポットに分ける | FIFA男子ランキング(2025年11月)を基準に、12チームずつポット1〜4へ分類。ホストの3か国は自動的にポット1。 | ランキングが高いほど上位ポットに入り、「強豪同士が同組になりにくく」なる。 |
| ② グループ枠を用意する | グループA〜Lまで12グループを用意し、それぞれ4つのポジション(例:A1〜A4)を持つ。ホスト国はA1(メキシコ)・B1(カナダ)・D1(アメリカ)に事前固定。 | 開催地の移動や日程バランスを考えたうえで、あらかじめ「どのポットのチームが何番に入るか」のパターンも決められている。 |
| ③ ポット1から順番にグループへ振り分け | まずポット1のボールを引き、A〜Lの各グループに1チームずつ入れる。その後、ポット2→3→4の順で同じようにグループへ配置。 | 1グループにつき必ず各ポットから1チームになるように調整される。 |
| ④ 大陸制限ルールをチェックしながら調整 | 同じ大陸のチームが同じグループに入りすぎないよう、引き直し・別グループへのスライドを行う。 | 欧州(UEFA)のみ最大2か国まで、その他の大陸は1グループ1か国が原則。 |
この章のポイント
- 抽選は「ポット1→2→3→4」の順で、各グループに1チームずつ入れていくのが基本。
- ホスト国(メキシコ・カナダ・アメリカ)はあらかじめA1・B1・D1に固定されている。
- 大陸制限によって「欧州2か国まで/他の大陸は1か国まで」というバランスが保たれる。
大陸制限ルール:同じ大陸が固まり過ぎない工夫
抽選では、グループ内の偏りを避けるために「大陸制限ルール」が設けられています。
| 大陸 | ルール | 理由・影響 |
|---|---|---|
| 欧州(UEFA) | 1グループあたり最大2か国まで | 欧州からの出場枠が最多(16か国)なので、一部グループには2か国入るが、3か国以上は不可。 |
| アジア(AFC) | 1グループ1か国まで | 日本・韓国・サウジ・オーストラリアなど、アジア同士の対戦はグループステージでは組まれない。 |
| 南米(CONMEBOL) | 1グループ1か国まで | ブラジル+アルゼンチンといった「南米強豪同士」が同グループになることはない。 |
| アフリカ/北中米カリブ/オセアニア | それぞれ1グループ1か国まで | 地域ごとのバランスを保ち、対戦相手の多様性を確保する狙い。 |
もし抽選中に「このグループにこの大陸のチームがすでに入っているのでNG」という状況が発生した場合は、そのチームは別のグループに回され、制限に違反しない組み合わせになるようコンピュータで自動的にチェックされます。
この章のポイント
- 大陸制限ルールによって、特定大陸のチームが1グループに固まることを防いでいる。
- 唯一の例外は欧州で、出場数が多いため1グループ最大2か国まで許される。
- 制限に抵触しそうな場合は、抽選のその場でグループ変更などの調整が行われる。
グループ内ポジション決定の新ルール(ポジションパターン)
2026大会からは、「グループの中でどのポジション(例:A2・A3・A4)に入るか」についても、あらかじめ決められたパターンに従って自動的に割り振られる方式が採用されています。
| グループの種類 | ポジション2 | ポジション3 | ポジション4 |
|---|---|---|---|
| A・D・G・J | ポット3 | ポット2 | ポット4 |
| B・E・H・K | ポット4 | ポット3 | ポット2 |
| C・F・I・L | ポット2 | ポット4 | ポット3 |
例えば、日本が入ったグループFは、「ポジションF2にポット2、F3にポット4、F4にポット3」が入るパターンになっており、実際にF1オランダ(ポット1)、F2日本(ポット2)、F3欧州プレーオフ勝者(ポット4)、F4チュニジア(ポット3)という構成になりました。
この章のポイント
- 2026大会では、グループ内のポジションもあらかじめ決められた「ポジションパターン」に従って自動的に割り振られる。
- これにより、試合日程や開催都市の調整がしやすくなり、抽選時間も短縮されるメリットがある。
- 「どのポットがどのポジションに入るか」を知っておくと、自国の試合スケジュールもイメージしやすい。
抽選方式を理解するためのチェックリスト
- まず「自国がどのポットに入っているか」をFIFAランキングから確認する。
- ホスト国と自国の大陸を踏まえ、「同じグループになり得ない相手」を先に除外する。
- ポジションパターンを知っておくと、「何番に入ったらどの都市で何試合目か」が見えやすい。
