NAHAマラソン2025の完走率は過去最低だった?データで検証
基準日:2025-12-08 現在。2025年12月7日に開催された第39回NAHAマラソン2025の完走率は、報道ベースで70.45%(出場者23,859人/完走者16,808人)と発表されています。
「暑くてきつい」「完走率が低い大会」として知られるNAHAマラソンだけに、「2025年は過去最低だったのでは?」という声もありますが、結論から言うと過去最低ではなく、ここ10年の傾向から見ても“むしろ平均〜やや高め”の水準です。この記事では、過去の完走率データと比較しながら、2025年大会の位置づけを整理します。
第39回NAHAマラソン2025の完走率は70.45%
まずは2025年大会の基本データを確認しておきましょう。県内紙の速報によると、2025年大会は那覇市など南部5市町を巡る定番の平和祈念公園コースで行われ、出場者数と完走者数は以下の通りです。
| 項目 | 数値(第39回NAHAマラソン2025) |
|---|---|
| 開催日 | 2025年12月7日(日) |
| 出場者数 | 23,859人(スタートしたランナー) |
| 完走者数 | 16,808人(ゴール到達者) |
| 完走率 | 70.45% |
| コース | 平和祈念公園コース(日本陸連公認)・制限時間6時間15分 |
沿道の応援や写真特集の報道でも「日差しに負けずゴールを目指す」「強い日差しの中、完走を後押しする声援」といった表現が目立ち、例年通り暑さとアップダウンに苦しみながらも7割超が完走した大会だったことがうかがえます。
要点
- 2025年の完走率は70.45%で、数字だけ見れば「7割完走」の大会。
- 出場者23,859人のうち16,808人が完走し、約7,000人弱が途中リタイアまたは関門アウト。
- 制限時間6時間15分・アップダウン・高温多湿という条件を考えると、NAHAらしい厳しさの中での70%台といえる。
過去最低完走率は1999年・2016年|2025年はそこまで低くない
では「過去最低の完走率」はいつだったのでしょうか。NAHAマラソン全体の概要をまとめた資料によると、大会史上もっとも完走率が低かったのは1999年大会の52.3%で、次いで2016年大会の53.20%とされています。いずれも高温だった年として知られています。
一方で、2000年代以降の多くの年は完走率60〜70%台で推移しており、NAHAマラソン自体が「他の都市型マラソン(完走率80〜90%台)に比べて完走率が低い大会」であることが特徴です。
| 大会年・回 | 完走率 | 備考 |
|---|---|---|
| 1999年(第15回) | 52.3% | 大会史上もっとも完走率が低かった年。高温で非常に過酷だったと記録されている。 |
| 2016年(第32回) | 53.20% | 1999年と並ぶワースト水準。こちらも気温が高く、完走率が大きく落ちた年。 |
| 2007年(第23回) | 64.31% | 公式履歴ページに記録が残る60%台の一例。 |
| 近年(概況) | おおむね60〜70%台 | ここ10年ほどは多くの年で完走率60〜70%台に収まっているとされる。 |
| 2025年(第39回) | 70.45% | 7割超の完走率で、長期的な傾向から見ると「平均〜やや高め」の水準。 |
この比較から分かる通り、2025年の70.45%という完走率は決して“過去最低”ではなく、むしろNAHAマラソンとしては悪くない数字です。
要点
- 過去最低の完走率は1999年の52.3%、次点は2016年の53.20%。
- 多くの年は60〜70%台で推移しており、NAHAはそもそも完走率が低めの大会。
- 2025年の70.45%は、長期的に見ると「標準〜少し良い」程度の位置づけであり、過去最低ではない。
2025年の完走率がこの数字になった背景
完走率は主に「気象条件」「コース難易度」「制限時間」「参加者の傾向」の4つの要素で左右されます。NAHAマラソンの難易度を詳しく分析した記事でも、高低差約100mのアップダウンコースと温暖な気候が完走率を押し下げる主な要因として挙げられています。
2025年大会の報道やランナーの声からは、「日差しが強かった」「暑さにやられた」というコメントがありつつも、極端な悪条件(暴風雨など)にはならず、多くのランナーが沿道の応援に後押しされてゴールしている様子が伝えられています。
要点
- 高低差100m超・アップダウン多めのコース+温暖な気候というNAHA特有の要素が、そもそも完走率を下げやすい。
- 2025年は強い日差しに悩まされたものの、大会運営や給水・沿道応援が厚く、7割超の完走につながったと考えられる。
- 数字だけを見て「過去最低」と心配するより、過去のワースト年(50%台)との差を踏まえれば、2025年は“NAHAらしいタフさの中では上々”と言える。
