インフルエンザ予防接種の効果はいつまで続く?切れる時期とベストな接種タイミング
基準日:2025-12-10。インフルエンザワクチンを打つと「もう効果が切れているのでは?」「何か月もつの?」と気になりますよね。厚生労働省の資料や最近の医療機関の解説では、季節性インフルエンザワクチンの有効期間はおおむね5〜6か月とされています。
この記事では、「いつから効き始めて」「いつごろから効果が弱まるのか」を中心に、年齢別の目安や毎年打つべき理由をわかりやすくまとめます。
インフルエンザワクチンはいつから効き始める?
接種してすぐに効くわけではなく、免疫がつくまでには少し時間がかかります。
| 項目 | 目安 | 解説 |
|---|---|---|
| 免疫がつき始める時期 | 接種後約1〜2週間 | この時期から発症予防効果が立ち上がってくる。 |
| 効果のピーク | 接種後2〜4週間 | 抗体価が最も高くなり、いちばん「守られている」時期。 |
| 高い効果が続く期間 | 接種後おおむね2〜3か月 | この期間は予防効果が比較的高く維持されると報告されています。 |
ポイント
- 「打ったその日」から完全に安心できるわけではなく、2週間ほどのタイムラグがある。
- 流行ピーク(例年1〜3月)に合わせて、ピーク前の2〜4週間に免疫が高まるよう接種時期を調整するのが理想。
インフルエンザワクチンの効果はいつまで続く?「切れる」時期の目安
厚労省の資料では、ワクチンが十分な効果を維持する期間は接種後約2週間〜約5か月とされています。 また、近年の研究や臨床現場のまとめでは、おおむね5〜6か月程度の有効期間を見込む報告が増えています。
| 年代 | 有効期間の目安 | コメント |
|---|---|---|
| 子ども・若年成人 | 約4〜5か月 | 免疫の立ち上がりが良く、効果も比較的長めに続きやすい。 |
| 高齢者 | 約3〜4か月 | 免疫の低下がやや早く、流行ピークに合わせた接種タイミングがより重要。 |
| 全体の一般的な目安 | 約5〜6か月 | 接種後6か月まで一定の有効性が確認された研究もあり、「3か月で切れる」という古い説は現在では否定されています。 |
「効果が切れる」をどう考える?
- 効果は0か100かで突然切り替わるわけではありません。
- 接種後2〜3か月は高い効果、その後は少しずつ下がっていくイメージです。
- 「5〜6か月程度は一定の予防効果が期待できるが、ピークを過ぎれば徐々に弱まる」と考えておくと現実的です。
ベストな接種時期:いつ打つのが良い?
日本ではインフルエンザの流行は、例年12〜3月、特に1〜2月にピークを迎えます。
一般的なおすすめ時期
- 多くの医療機関は10月〜12月上旬の接種を推奨。
- 10〜11月中に接種すると、1〜3月のピーク期をしっかりカバーしやすい。
- 流行が遅れたシーズンでは、12月の接種でもまだ意味があります。
人によって変えたほうがいいケース
- 受験生・高齢者施設入所者など:流行ピークの1〜2か月前に効果のピークが来るよう、少し早めの接種を検討。
- 医療従事者・接客業:長期間のリスクにさらされるため、職場の方針に従い早め&毎年の接種を。
なぜ毎年打つ必要があるの?
理由1:ウイルスが毎年「少しずつ変身」するため
- インフルエンザウイルスは抗原変異(ドリフト)を繰り返し、去年の株と今年の株が少しずつ違います。
- そのため、毎シーズンその年の流行予測株に合わせたワクチンが製造されます。
理由2:免疫が時間とともに弱くなるため
- ワクチンによる免疫は数か月かけて減衰していくので、昨シーズンの抗体だけでは十分に守れない可能性があります。
- 特に高齢者・持病のある人は、毎年接種しておくことで重症化リスクを下げられるとされています。
よくある疑問への答え(簡易Q&A)
「去年打ったから今年は打たなくてもいい?」
→ ウイルスの顔ぶれが変わること・免疫が弱まることの2点から、毎年の接種が推奨されています。
「10月に早めに打ったけど、3月にはもう切れている?」
→ 早めに減衰していくものの、研究では5〜6か月程度の有効性が示されています。3月時点で「まったく効いていない」とは言い切れませんが、ピーク時よりは効果が弱まっていると考えるのが妥当です。
「2回打てば1年持つ?」
→ インフルエンザワクチンはシーズンごとに1回(13歳未満は2回)が基本で、「2回打てば1年持つ」わけではありません。接種間隔や回数は年齢とその年の指針に従いましょう。
