Gmailで外部メールが迷惑メールに入らない設定方法【最新ガイド】
基準日：2025-12-10。取引先や顧客、学校など「ちゃんとした相手」からのメールが、いつの間にかGmailの迷惑メールに入ってしまうことがあります。これはGmailの迷惑メールフィルタが、送信元ドメインの評価や本文の内容から自動で判定しているためです。
この記事では、特定の相手のメールが迷惑メールに入らないようにする具体的な設定手順と、それでも直らないときのチェックポイントを、個人ユーザー・Google Workspace管理者の両方の視点で解説します。
Gmailの迷惑メール判定の仕組みをざっくり理解
まずは「なぜ正しいメールが迷惑メールに入るのか」を簡単に押さえておきましょう。
| 要素 | Gmailが見ているポイント |
|---|---|
| 送信元ドメイン・IP | 過去にスパムを送っていないか、認証（SPF/DKIM/DMARC）が正しく設定されているかなど。 |
| メールの内容 | スパムに多い表現・URL・添付ファイルの種類などを機械学習で判定。 |
| 受信側ユーザーの操作 | 「迷惑メール報告」「迷惑メールでない」をどのくらい押されたか（学習データ）。 |
この章の要点
- Gmailは送信元・本文・過去のユーザー操作を総合して迷惑メール判定している。
- 正しいメールでも、ドメイン評価や本文の特徴しだいで迷惑メールに入ることがある。
- 受信側でも「この送信元は安全」と教えてあげる設定が有効。
個人ユーザー向け：この送信元だけは迷惑メールにしない基本設定
もっとも効果が高いのは、「迷惑メールに入ったメールを救出しつつ、今後は迷惑メールにしない」とGmailへ教えることです。
① 迷惑メールから「迷惑メールではない」を押す
- Gmail左側のメニューで「もっと見る」→「迷惑メール」を開く。
- 本当は受信トレイに来てほしいメールを開く。
- 画面上部の「迷惑メールではない」ボタンをクリック。
これでそのメールは受信トレイに戻り、同じ送信元からのメールは今後迷惑メールになりにくくなります。
② フィルタで「迷惑メールにしない」を明示する
- Gmail画面右上の歯車アイコン →「すべての設定を表示」。
- 「フィルタとブロック中のアドレス」タブ →「新しいフィルタを作成」。
- 「From」に迷惑メールに入ってほしくないメールアドレス（またはドメイン）を入力。
- 「フィルタを作成」→「迷惑メールにしない」にチェックを入れて保存。
③ 連絡先に登録しておく
- Gmailの右上メニューから「連絡先」を開き、送信元アドレスを新規登録。
- 連絡先登録だけで完全に防げるわけではありませんが、正当な送信者として判断されやすくなります。
| やること | 効果 |
|---|---|
| 「迷惑メールではない」を押す | Gmailの学習データに「これは迷惑メールではない」と伝えられる。 |
| フィルタで「迷惑メールにしない」 | その条件に合うメールを強制的に迷惑メールから除外できる。 |
| 連絡先に登録 | 長期的に正当な相手として扱われやすくなる。 |
この章の要点
- まずは迷惑メールフォルダから「迷惑メールではない」を押して学習させる。
- 確実に防ぎたい相手はフィルタで「迷惑メールにしない」を設定する。
- 連絡先登録もあわせて行うとより安定しやすい。
それでも迷惑メールに入るときのチェックポイント
上記を設定しても迷惑メールに入る場合は、次の点を確認してみてください。
① ブロック・フィルタ設定の見直し
- 設定 →「フィルタとブロック中のアドレス」で、誤ってブロックしていないかを確認。
- 別のフィルタで「削除」「迷惑メール」が指定されていないかもチェック。
② 転送設定や他クライアントのルール
- 他のメールサービスからGmailに転送している場合、元側で迷惑メール扱いになっている可能性があります。
- Outlook・Thunderbirdなどのメーラーに独自ルールがあると、Gmailの受信トレイから自動で動かされることも。
③ 送信側の問題（相手にも確認してもらう）
- 送信側のサーバー設定（SPF/DKIM/DMARC）が誤っていると、Gmail側で「なりすまし」疑いになることがあります。
- 企業・学校であれば、相手側のシステム管理者に「Gmailに届きづらい」と相談してもらうと改善するケースも多いです。
この章の要点
- 自分のフィルタ・ブロック設定を一度初期化するつもりで見直す。
- 転送元やメールソフト側のルール・迷惑メール設定も確認する。
- 送信側サーバーの認証設定が崩れていると、こちらの設定だけでは防ぎにくい。
Google Workspace管理者ができるホワイトリスト設定
会社・学校のGmail（@自社ドメイン）で外部メールがまとめて迷惑メールになる場合、管理コンソール側の設定が影響していることがあります。
- Google管理コンソール →「アプリ」→「Google Workspace」→「Gmail」→「迷惑メール・不審メール」設定を確認。
- 「許可した送信元」「受信ゲートウェイ」「安全なドメイン」などに、取引先ドメインを追加することで改善する場合があります。
- 許可リストに入れすぎると本物のスパムも通りやすくなるため、本当に必要な相手だけを登録しましょう。
この章の要点
- 組織全体で問題が出ているなら、管理者設定を見直す必要がある。
- ドメイン単位のホワイトリストは強力な一方で、登録しすぎは危険。
- ユーザー側設定で解決しない場合は、情シス・管理者に相談するのが近道。