天井のしみがじわじわ広がってきたとき、いちばん効いたのは「被害を止める→証拠を残す→連絡する」の順番でした。
この記事では、実例ベース(編集部で聞き取った賃貸住まいのケース)で「初動30分の動き」と「その後の結末」を、失敗も含めてまとめます。
- しみが広がった直後に“まず触っていい場所/ダメな場所”
- 連絡の優先順位と、伝達ミスを減らすテンプレ
- 復旧までの流れ・費用の話・揉めやすいポイント
- 次回同じ状況なら、最初からこう動く(改善案)
結論:しみが広がったら“最初の30分”でやること(被害を止めて証拠を残す)
しみが「広がっている」時点で、すでに水は動いています。ここでの目標はシンプルで、①安全確保 → ②被害拡大を止める → ③証拠を残すの3つだけです。
①安全確認:照明・コンセント周り/家電を避難/ブレーカー確認
照明・スイッチ・コンセント付近が濡れている場合は、無理に触らないでOKです。怖いときはブレーカーを落としてから作業するか、避難を優先します。
- 濡れている真下の家電(PC・充電器・延長コード)を移動
- 照明の近くが湿っていたので、該当部屋のブレーカーをOFF
- 触りたくない場所は触らず、立入範囲を決める
②被害拡大を止める:バケツ・タオル・養生(床・家具)/水量をメモ
次にやるのは「今ある水を受ける」「床と家具を守る」。そして地味に効くのが水量のメモです(あとで緊急度を説明しやすい)。
| やること | 目的 | コツ |
|---|---|---|
| バケツ設置最優先 | 床への落下水を受ける | 底にタオルを敷くと跳ねにくい |
| 床・家具の養生 | フローリング・家財の被害を抑える | ビニール→タオルの順で吸水+防水 |
| 水量メモ | 緊急度の説明・原因推定の材料 | 「10分で◯cm」「30分で◯L」など |
※ 水量はざっくりでOK。測りにくければ「バケツが何分でどれくらい溜まるか」だけでも役立ちます。
③証拠を残す:写真・動画+撮影時刻メモ
ここでのポイントは「綺麗に撮る」より時系列で残すこと。しみの位置と広がり、天井のたわみ、床の濡れ方を押さえます。
①しみ全体(部屋のどこか分かる引き)/②アップ(広がりの境目)/③床・家財の濡れ(被害範囲)。
可能なら動画で「ポタポタ音」「落下位置」も。撮影時刻もメモしておくと、後の説明が楽です。
“今すぐ緊急”の基準(迷ったら安全側へ)
・しみが急拡大/天井がたわむ
・照明付近が濡れている/焦げ臭い・異臭がする
・ポタポタが止まらない、床まで落ちてくる
※ n=51(上階からの漏水経験者)/複数回答のため合計は100%になりません/調査:インターネットアンケート(全国、2025/6/6-6/13)
出典:PR TIMES掲載の調査結果
上のグラフの通り、まず「管理会社・大家に連絡」「上の階に連絡」が多いのは自然な流れです。初動で“被害を止める&証拠を残す”までやっておくと、その後の連絡がスムーズになります。出典:PR TIMES
私が実際に取った行動の時系列ログ(やったこと→相手の反応→次の一手)
ここからは、編集部が聞き取った賃貸マンション(下階側)のケースを、できるだけ“当日のログ”に近い形で再現します。状況は家庭によって違うので、手順の型として読んでください。
- 撮影+水量メモで、緊急度が伝わった
- 養生で床・家財の被害を最小化できた
- 連絡テンプレを使い、説明が短く済んだ
- 電気周りの判断に迷って時間を使った
- 養生が甘く、壁際のクロスが濡れた
- 上階への連絡方法で遠回りした
発見〜応急処置まで(例:気づいた瞬間→バケツ→養生→撮影)
- 0分:天井のしみが“昨日より濃い”+輪郭が広がるのに気づく
- 3分:真下の家電を避難/延長コードを外す
- 5分:バケツ設置(タオル敷き)
- 10分:床・家具を養生(ビニール→タオル)
- 15分:写真・動画撮影(引き/アップ/床)+時刻メモ
- 20分:水量メモ(「10分でバケツ底が隠れる程度」)
- 25分:管理会社に連絡(夜間窓口)
連絡の優先順位:管理会社 → 大家 → 上階
優先順位は「建物の窓口」から。賃貸だと、最短で手配できるのが管理会社(夜間窓口や提携業者があることが多い)でした。
伝えた内容テンプレ(短く・伝達ミスを減らす)
「いつから:いま気づいた(◯時◯分)/どこが:リビング天井の照明近く/どれくらい:しみが拡大、10分でバケツに溜まる」
「電気周り:照明付近が湿っているため、該当部屋のブレーカーを落とした」
「応急処置:バケツ設置、床と家具を養生済み。写真・動画あり(送れます)」
連絡が取れない時の“詰め方”
・返信期限を切る(例:◯時までに折り返し希望)
・写真を添付して緊急度を伝える(しみの拡大が分かる比較が強い)
・どうしても危険なら、管理会社の提携業者や相談窓口へ切り替える(無理に天井へ触れない)
「話が通じるか不安…」なときほど、①写真・動画 ②水量メモ ③時刻の3点が効きました。感情より“事実セット”のほうが、手配が早いです。
結果どうなったか(復旧・費用・揉めた点)と、次回同じ状況ならこうする
このケースでは、最終的に「上階側の水回り」由来の可能性が高い、という着地でした(ただし、現場によっては配管や共用部の可能性もあります)。
結末:原因の見立て→対応までにかかった時間→被害範囲
しみの位置が浴室・キッチン方向に近く、上階と同じ位置関係だったため上階の水回りを疑う流れに。
連絡から現地確認まで当日中、止水(元栓などの確認)まで進み、翌日以降に点検・復旧の段取りへ。
天井クロスの変色+一部の壁紙、床は養生で軽微。家財は「移動できたもの」は無傷。
なお、分譲マンションの事故データでは、漏水原因として「給湯管の不具合」など配管系も一定数あります。“上階っぽい”と感じても、配管・共用部の可能性を捨てないのが現実的です。出典:未来価値研究所
費用や負担の整理(誰が何を払う話になったか/見積・領収の残し方)
- 建物側(天井・壁紙など)と家財(PC・家具など)で、窓口が変わりがち
- 見積書・領収書・工事写真は同じフォルダに時系列で保存
- 連絡履歴(電話メモ/メール/チャット)も残す前提で
火災保険(住宅物件)の統計では「水濡れ」は支払件数・支払保険金ともに一定規模で発生しています。保険の対象・免責・連絡先は契約で違うので、早めに証券(またはアプリ)で確認しておくと安心です。出典:損害保険料率算出機構(2023年度統計)
やって正解だったこと:証拠・連絡記録が効いた
・写真/動画(しみの位置・広がり、天井のたわみ、床の濡れ)
・水量メモ(例:10分でどのくらい溜まる)
・連絡記録(いつ、誰に、何を伝えたか)
反省点:もっと早くやればよかったこと
・電気周りの判断(迷ったら触らない/安全側へ)
・養生の範囲(壁際と床の継ぎ目まで)
・上階への連絡(管理会社経由が早いケースもある)
関連記事への誘導:「上の階が原因っぽいのに何もできなかった」ケース
今回は「連絡が繋がって、止水まで進んだ」例でした。ただ、現実には上階が不在/出てくれない/話が進まないこともあります。 同じ“下階側”でも動き方が変わるので、困ったときは次の記事も参考になります。
よくある質問(FAQ)
基本はおすすめしません。たわみがある場合、押したことで破れて一気に落ちることがあります。まずは下を養生し、撮影して、連絡が安全です。
濡れが電気設備に近いほど、無理に触らないのが前提です。可能なら該当回路を落とし、難しければ避難と連絡を優先してください(安全側で判断)。
原則は管理会社 → 大家が動きやすいです。夜間窓口や提携業者があることが多く、止水・現地確認まで進みやすいからです。
放置より、まずは原因の特定が優先です。乾いたように見えても内部に水が残ることがあるため、点検の相談を。再発したときのために、現時点の写真も残しておくと安心です。
危険が高い場合を除き、まずは管理会社(提携先)に相談するのが無難です。費用負担の整理が必要になりやすいので、勝手に進めるより「見積・領収を残す」前提で動くと揉めにくいです。
まとめ
しみが広がったら、まず安全確保(電気周り)。怖いときは無理に触らない。
次にバケツ・養生・水量メモで被害拡大を止める。証拠(写真/動画)は時系列で。
連絡は管理会社→大家→上階の順が基本。テンプレで短く正確に伝える。


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