nahaマラソン2025 ハーフ通過タイム分析|完走・サブ4を狙うペース戦略
基準日:2025-12-08 時点。第39回NAHAマラソン(2025-12-07)は、出場23,859人のうち16,808人が完走し、完走率は70.45%(速報値)と報じられています。タフなアップダウンと気温の影響を考えると、「どのタイムでハーフを通過すれば完走・目標達成しやすいか」は非常に重要なポイントです。本記事では、公開されている関門時間・ペース表・報道をもとに、ハーフ通過タイムとゴールタイムの関係を整理します。
NAHAマラソン2025の関門とハーフ地点の位置
NAHAマラソンは、平和祈念公園を折り返す「南部路」の公認コースで、21.4km地点(平和祈念公園駐車場)に第1関門が設けられています。第39回大会の案内・ペース表によると、この第1関門の制限時刻はスタートから3時間15分に設定されており、ここをオーバーするとリタイア扱いになります。
また、沖縄伴走ランナーネットワークが公開している「2025NAHAマラソン完走のためのペース配分」では、ゴール6時間9分44秒(ネット5時間43分53秒)を想定したモデルケースとして、21.4km地点の通過予測タイムを3時間9分57秒としています。
| 地点 | 距離 | 関門時間・モデルタイム | ポイント |
|---|---|---|---|
| スタート | 0km | 9:00スタート(制限時間 6時間15分) | スタートロスはゼッケン位置により数分発生。 |
| 第1関門(平和祈念公園) | 約21.4km | 制限 3:15、完走モデルでは3:09:57で通過。 | ここを超えられるかどうかが完走の最初の分岐点。 |
| 第2関門(那覇看護専門学校付近) | 約34.5km | 制限 5:10(モデルでは4:57:36) | 脚や補給の状態次第で一気に脱落者が増える区間。 |
| フィニッシュ(奥武山競技場) | 42.195km | 制限 6:15(モデルゴール6:09:44) | 制限時間ギリギリの完走を目指すランナーが集中。 |
要点
- ハーフ地点(21.4km)の関門は3時間15分で、ここをクリアできないと完走は不可能。
- 制限時間ギリギリ完走のモデルケースでは、ハーフ通過約3時間10分が1つの目安。
- 完走を確実に狙うなら、余裕を持って3時間以内での通過を意識したいところ。
目標タイム別の「理想ハーフ通過タイム」一覧
次に、「サブ4」「サブ5」「完走狙い」などの目標タイムごとに、理論上のフラットペースから見たハーフ通過タイムの目安を整理します(NAHA特有のアップダウンを考慮し、現実的な範囲に調整)。
| 目標ゴールタイム | 平均ペース(目安) | 理論上のハーフ通過 | NAHA向け現実的ハーフ目安 | コメント |
|---|---|---|---|---|
| サブ4(4時間切り) | 約5分40秒/km | 約2時間00分 | 1時間55分〜2時間00分 | 前半の登り・渋滞を考えると、2時間以内で折り返せればサブ4圏内。 |
| 4時間30分 | 約6分25秒/km | 約2時間15分 | 2時間10分〜2時間20分 | 平和祈念公園の登りをやや抑えめに走り、後半も大きく落とさなければ達成可能。 |
| 5時間00分 | 約7分05秒/km | 約2時間30分 | 2時間25分〜2時間35分 | 「歩きを混ぜつつも完走余裕あり」のゾーン。中盤の失速を抑えればサブ5も狙える。 |
| 5時間30分 | 約7分50秒/km | 約2時間45分 | 2時間40分〜2時間50分 | 後半に多少歩いても完走圏内。暑さ対策を優先しつつペースメイクしたい。 |
| 6時間00分 | 約8分30秒/km | 約3時間00分 | 2時間55分〜3時間05分 | 関門まで15〜20分の余裕を残せれば、完走可能性はかなり高まる。 |
| 制限時間ギリギリ完走(〜6時間15分) | 約8分55秒/km | 約3時間07分 | 3時間00分〜3時間10分 | ペース表のモデルでは3:09:57で通過。関門3:15に対して数分のバッファしかない。 |
NAHAマラソンは前半に長い登り区間があるため、「負荷に対してタイムが出にくい」コースです。理論上のフラットなマラソンよりもハーフ通過はやや遅めでもOKですが、そのぶん後半の下り〜フラット区間で取り返す余地が小さく、オーバーペースは禁物です。
要点
- サブ4ならハーフ〜2時間、サブ5なら〜2時間30分が1つの目安。
- 完走狙いでは、ハーフ3時間以内だとかなり安心、3時間10分を超えると関門的にギリギリライン。
- 上りで頑張りすぎると後半の失速が大きくなり、同じハーフ通過タイムでもゴールが遅れやすい。
実際のレースから見える「ハーフ通過」とレース展開
2025年大会の報道によると、先頭集団は10km地点を33分30秒で通過しており、前年より約25秒速いペースだったと伝えられています。最終的に男子優勝は2時間21分01秒、女子は2時間51分34秒でゴールしており、エリート層では前半からかなり積極的なペースで入っていることがわかります。
また、地元局のドキュメント企画では、中学生ランナーが「昨年リタイアした20km地点を超え、制限時間より30分以上早く中間地点を突破」したエピソードが紹介されており、半分の通過タイムに余裕があると、後半のトラブルが出ても粘り切りやすいことが示唆されています。
要点
- エリート層は10km通過33分台→ハーフ通過1時間10分〜15分程度のハイペースでレースを組み立てている。
- 市民ランナーの多くは「ハーフでどれだけ余裕を残せたか」が完走・目標達成を分けた。
- 昨年DNFからのリベンジ例でも、ハーフ地点の余裕がその後の粘りにつながったと報告されている。
ハーフ通過タイム別「失速しやすいパターン」と対策
NAHAマラソンのようなアップダウンの激しい大会では、同じハーフ通過タイムでもレース後半の展開が大きく変わります。典型的な失速パターンと、その対策を整理しておきましょう。
| ハーフ通過の例 | よくある後半の展開 | 主な原因 | 対策 |
|---|---|---|---|
| 2時間00分(サブ4狙い) | 30km過ぎから大きくペースダウンし、4時間15〜30分でのゴールにずれ込む。 | 前半の登りで心拍を上げすぎ、補給も不足。 | ハーフは2時間05分以内ならOKと割り切り、上り区間はタイムより「楽さ」を重視。 |
| 2時間30分(サブ5狙い) | 35km以降で歩きが増え、5時間10〜30分フィニッシュ。 | 暑さと脚のダメージのダブルパンチ。 | 給水所ごとに必ず水・スポドリを摂り、塩タブレットやジェルで定期的にエネルギー補給。 |
| 3時間05分(完走ギリギリ) | 第2関門に滑り込み、その後は関門に追われ続けるレース展開。 | 序盤〜中盤で給水・補給をケチってしまい、後半に失速。 | 「走っているうちは喉が渇いていなくても飲む」を徹底し、歩きを混ぜてでも心拍を下げる時間を作る。 |
要点
- 同じハーフ2時間30分でも、「余力を残しての2:30」と「ギリギリの2:30」では後半の失速度合いが全く違う。
- 上り区間で数分遅れても、脚と心肺を守れればトータルでは好結果に結び付きやすい。
- 暑さ・湿度・日差しが強い年ほど、「ハーフまでにどれだけ消耗を抑えたか」が完走率に直結する。
これからnahaマラソンに挑戦する人へのハーフ通過タイムの目安
最後に、「これからNAHAマラソンに挑戦する人」がハーフ通過タイムをどう設定すべきか、ざっくりとした目安をまとめます。
- 完走だけが目標:ハーフ2時間50分〜3時間を目安に、上り区間で無理をしない。
- サブ5を狙う:ハーフ2時間25〜30分。中間地点までは「余裕を感じるペース」が理想。
- サブ4を狙う:ハーフ〜2時間だが、NAHAでは1時間58分前後で余裕さえあればOKと考える。
いずれの目標でも共通するのは、「ハーフ通過タイム=ゴールタイムの半分」ではなく、コースの難所(平和祈念公園の登り)をどう越えるかを中心にペース設計をすることです。
要点
- タイムよりも「ハーフ地点の体感的な余裕」を優先してペースを決めるのがNAHA攻略のカギ。
- 完走ギリギリ勢は、ハーフ〜3時間を目安に、関門に追われない展開を作りたい。
- 公式ペース表や過去大会の完走率データを参考に、自分の脚力・暑さ耐性に合わせて微調整することが大切。
